【J2】開幕戦 新戦力活用ランキング


いよいよスタートした2021シーズン。

どのチームのファン・サポーターにとっても楽しみなことの一つが新加入選手の活躍。

週末行われた開幕戦ではどのチームがどれくらい活用できていたのか。

起用された人数順によるランキング形式でJ2全22チームを紹介していきたいと思います。

(注意事項)

この記事における新戦力定義…昨年現所属チームに所属していない選手

・まるまる1年レンタルして復帰した選手は新戦力としてカウント

・特別指定、2種登録での出場歴があっても新戦力としてカウント

※抜け・漏れあったらスミマセン!

▼新加入選手のおさらいはコチラの選手名鑑で!

それでは早速・・・


■21位:起用人数2名

ジュビロ磐田    (鈴木雄斗、大津祐樹)

Vファーレン長崎  (新里亮、都倉賢)


昨年からの戦力に自信を持っているのか、上位候補の2チームは新戦力活用がわずかに2名ずつ。そもそも新加入選手が少なめのチームでもありますが。


磐田に関しては2名とも途中出場となっており、J2の中で唯一新加入選手の先発起用がなかったチームとなっています。とはいえ途中投入された2名は終盤の猛攻の中で開いたポジション取りなどからチャンスを作っていたので、鈴木監督が最適解を見つけていければさらなる脅威となってきそうです。


長崎も先発は新里のみ。監督が変わったとはいえ、主力の多くを残留させることが出来たので大きな変更はいらないという判断だったのでしょうか。シーズンが進むにつれて吉田監督の色が出てくると思うので、山崎亮平鍬先祐弥がどのような形で機会を掴んでいくのか楽しみなところです。



■19位:起用人数3名

町田ゼルビア (長谷川アーリアジャスール、デュークカルロス、太田修介)

FC琉球   (清武功暉、清水慎太郎、赤嶺真吾)


共に色をもつ監督が昨年に引き続き指揮を執る両チーム。先発起用は1名ずつで昨年のベースを大切にしてきました。(長谷川・清武)


町田は若干コンディションの問題もあるのか主力級として期待される選手たちがベンチにもいない形でオープニングゲームを迎えました。逆に言うとココから鄭大世ドゥドゥらが入ってくると更なる伸びしろがあるとも考えられ、長いシーズンの中で経験がある彼らがいつ入ってくるのか・・・他チームとしてはウチとのゲームの後にしてくれと戦々恐々となる事でしょう。


琉球はホームで磐田を撃破する事に成功しました。開始早々のゴールをホームチームが耐えて守り切るという昨年の開幕戦のデジャブ?というような展開。ただし結果は逆でした。去年相手チームをボロクソ言っていた樋口監督の心情が若干気になるのは性格悪いでしょうか・・・。ただ志向するサッカーは昨年と変わらない旨をコメントされているので、チームに帰ってきた中川風希の起用方法も含め次節以降にも期待大です。



■18位:起用人数4名

京都サンガ (荻原拓也、白井康介、松田天馬、三沢直人)

新監督を迎えて、大補強も施したチームにしては意外と少ないなという印象です。

フラットな目で調子の良い選手がいれば選手をドンドン入れ替えるイメージの曺監督なので、既存の選手たちがプレシーズンでしっかり自分たちの力を示した成果と言えるのかもしれません。アウェイで勝ち点3を持って帰る事が出来て好スタート、やはり今年の京都は違うかもと思わせる開幕戦でした。



▼JリーグマニアによるJリーグマニアの為の本。挿絵にフフッとなります 笑

ココからは活用度が中くらいのチームのご紹介


■15位:起用人数5名

ザスパクサツ群馬 (藤井悠太、吉永昇偉、久保田和音、髙木彰人、城和隼颯)

ファジアーノ岡山 (井上黎生人、河野諒祐、木村太哉、宮崎幾笑、川本梨誉)

東京ヴェルディ  (加藤弘堅、梶川諒太、富澤清太郎、橋本陸斗、佐藤凌我)


開幕を勝利で飾った3チームが並びました。これくらいの入れ替えがちょうどよいのか…は不明。また3チームとも大卒ルーキーもチャンスをつかんでいます。


群馬は昨年末からの勢いを継続して秋田を相手に白星発進。注目のひとつであった左SBのポジションは大宮からレンタル加入の吉永昇偉が射止めました。またエース大前のパートナーに選ばれたのは髙木彰人。J3で得点量産しJ2に引き抜かれたもののその後はなかなか結果を出せておらず苦しい時期が続いています。早めに1点を挙げる事が出来れば変わってくるはずなので勝負所です。


岡山では甲南大出身の木村太哉が開幕スタメンの座を獲得。太哉と書いて(たかや)と読むようです。イヨンジェ田中裕介という攻守の要を欠いた中で勝利をもぎ取ったチームは勢いづくかもしれません。新加入の宮崎幾笑がPKとはいえ早速ゴールを記録できたのも好材料。金沢の攻撃を牽引した輝きを新天地でも放てるか。


東京Vからはまたしても超新星が出てきました、中学生Jリーガー再び。バングラデシュと日本のハーフである橋本陸斗が開幕戦でデビューを果たしました。試合も年々決定力が高まる小池純輝の活躍で3-0と大きなリードをもって、ルーキーの佐藤凌我や10年ぶり復帰の富澤清太郎を送り出せる理想的な展開。小池は愛媛相手に3年連続得点らしく古巣になにもそこまで・・・という感じがします。永井体制3シーズン目、滑り出しは上々で上位をキープしていけるか注目です。



■10位:起用人数6名

ジェフ千葉     (鈴木大輔、福満隆貴、岩崎悠人、大槻周平、末吉塁、ブワニカ啓太)

ヴァンフォーレ甲府 (関口正大、金井貢史、三平和司、有田光希、野津田岳人、鳥海芳樹)

愛媛FC      (秋元陽太、浦田延尚、大谷直輝、近藤貴司、内田健太、前田凌佑)

水戸ホーリーホック (タビナスジェファーソン、温井駿斗、安藤瑞季、柳澤亘、新里涼、山根永遠)

モンテディオ山形  (山田康太、藤田息吹、國分伸太郎、中原輝、木戸皓貴、林誠道)


千葉では高卒ルーキーのブワニカ啓太(修徳高校)がチームのオープニングゴール。ジェフで高卒ルーキーが開幕ゴールは94年の城彰二以来らしい。運動量・キープにも物おじせず持ち味を出していたので、城さん同様日本を代表する選手になっていく事に期待です。また末吉塁も右サイドを活性化、停滞しがちな千葉の攻撃をサイドから引っ張っていく存在として尹監督の切り札になっていきそう。


甲府は3トップがまるまる新戦力。金井貢史の負傷交代は心配ですが、いずれもJ2以上でのじっせきがある選手なので昨年のドロー沼から抜け出すための経験値を見せつけて欲しいところです。一方金井と交代で入った野津田岳人は前半の1対1、最終盤にもらったPKのチャンスを活かせず苦いスタートとなってしまいましたが、この借りを返して甲府のサポーターに愛される選手となれるのか注目です。


愛媛は開幕戦に出場した新加入選手6名中4名が以前にも愛媛のユニフォームを纏っていた「復帰組」。いずれも愛媛で評価を高めるプレーを見せてキャリアアップのきっかけを掴んだ選手たち。茂木力也前野貴徳らも含めて選手たちが帰ってくるというのは魅力的なチーム作りが出来てきている証拠なのでしょうか。地元出身の和泉新監督の元、フォアザチームという団結力を出していければ2015年以来の上位進出も夢ではないはず。


山形はオフでの評価が高かったチームのひとつ。しかし蓋を開けると新加入選手の先発は中盤の2名のみというスタートに。同様にオフの勝ち組と言われた町田とともに勝ち点1を分け合いました。ただし途中投入された4名はいずれも新加入で他のチームで主力級だった選手たち。ベンチ外にも堀米勇輝と魅力的なアタッカーがそろっており石丸監督がどのような組み合わせをチョイスするのか次節以降もワクワクできそうです。



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ここからは「活用度が高い」チームのゾーンになります。


■4位:起用人数7名

ツエーゲン金沢   (後藤雅明、松田陸、庄司朋乃也、嶋田慎太郎、大谷駿斗、丹羽詩温、瀬沼優司)

大宮アルディージャ (上田智輝、松本大弥、馬渡和彰、佐相壱明、中野誠也、松田詠太郎、柴山昌也)

栃木SC      (面矢行斗、上田康太、松岡瑠夢、菊池大介、畑潤基、小野寺健也、ジュニーニョ)

ギラヴァンツ北九州 (吉丸絢梓、六平光成、前川大河、富山貴光、本村武揚、西村恭史、平山駿)

アルビレックス新潟 (藤原奏哉、千葉和彦、高宇洋、鈴木孝司、星雄次、三戸舜介、谷口海斗)

ブラウブリッツ秋田 (増田繫人、稲葉修土、飯尾竜太朗、普光院誠、國分将、吉田伊吹、武颯)


金沢はスタメン11名のうち7名が新加入のプレイヤー。残せなかった選手の穴埋めもありますが、グレードアップしているポジションも。上位候補ともくされる長崎相手に2点を先行されても後半は追い詰めていったようにポテンシャルが高い選手が多い印象。中でも嶋田慎太郎に初戦で得点が生まれたのは嬉しい結果。ロアッソ時代に見せていたゴラッソで新天地のファンも魅了できるか。


大宮ではユース上がりの柴山昌也が素晴らしいパフォーマンス。(昨年も2種登録で出場あり)決勝点もユース出身の奥抜侃志があげており他チームも羨むアカデミーの充実ぶりが感じられ、初戦からの逆転勝利はチームに自信を与えられそう。奈良クラブから個人昇格をしてきた上田智輝もJリーグデビューを勝利で飾っており、ユース時代を過ごした京都を迎える第3節も面白くなりそうです。


栃木では面矢行斗(東海大)と松岡瑠夢(慶応義塾大)の2人が開幕スタメンの座を掴みました。90分戦い続けるという田坂監督の求めるコンセプトを掲げたチームは昨年躍進。チームの雰囲気は順位以上に良いものがあると感じました。新加入の菊池大介や栃木を去った選手たちもこの雰囲気に言及しており、開幕戦こそ落としたものの信じるものが明確である分、多少選手が入れ替わったとて大崩れはなさそうな気がします。


北九州は昨年の主力がごっそり引き抜かれた印象が強いですが、新加入選手のスタメンは4名止まり。7名が小林監督の信頼をライバルたちに渡しませんでした。後半に入り崩れてしまったものの前半は新潟と一進一退の勝負。六平光成のアシストから富山貴光のゴールと活躍してほしい選手が実力を見せてもくれました。FW育成上手な指揮官の元、佐藤亮平山駿がブレイクすれば昨夏~のような快進撃もあり得るはず誰が頭角を現すか今年も楽しみです。


新潟はアウェイで大勝スタート。いきなりの古巣対戦となった藤原奏哉がチャンスをつくり、CKから新加入の千葉和彦が決め、エース候補の鈴木孝司は決勝点といきなり価値を見せつけました。一昨年~昨年と外国籍選手を大量獲得してきましたが、今年は日本人選手で補強。リードを奪った後にはルーキーの三戸舜介もピッチに送り出すなど満点の開幕戦、次節は強敵長崎をホームに迎える序盤の大一番です。


秋田は昨年の躍進を支えた千田海人江口直生が負傷、韓浩康が移籍とセンターラインを入れ替えざるをえない中、J2は黒星発進。とはいえ一緒に昇格してきた戦力プラスJ3でライバルとして戦った選手たちが次々とピッチに出ていく様はサポーターたちをワクワクさせたのではないでしょうか。北国を本拠地とする秋田のホーム開幕はJ2でもっとも遅い第5節、それまでに最適解をみつけ待ちわびる地元を喜ばせる事が出来るか注目です。



■2位:起用人数8名

松本山雅  (安東輝、表原玄太、鈴木国友、田中パウロ淳一、外山凌、下川陽太、小手川宏基、横山歩夢)

SC相模原 (竹重亜希彦、石田崚真、川上竜、後藤圭太、平松宗、舩木翔、安藤翼、芝本蓮)


新加入選手が8名まで来るともはや別チームかなとさえ錯覚します。もちろん交代枠拡大の影響もありますが…。


松本はいつかの千葉を彷彿とさせる大量放出・大量加入を行いました。が、その割には先発に名を連ねたのは3名のみで若干ビックリさせられました。ただ後半に入ると矢継ぎ早に新戦力を投入。なんと5名の交代枠全てを今年加入の選手で使い切りました。中でも東海大高輪台高校から加入の横山歩夢は出色(しゅっしょく)のパフォーマンス。自慢の脚力を活かしてなんども挑んでいく様はまさに「前田大然2世」といった様でブレイクに期待です。


相模原では最終ラインに3名の新加入選手が並びました。最後尾・最前線にも新加入選手。負傷者の影響もあるとはいえ、初のJ2の舞台で新生相模原を印象付けました。昨年はシーズン後半からチームが安定感を発揮して、19戦無敗という驚異の粘りで滑り込みを果たしました。開幕戦は優勝候補の京都を相手に敗戦を喫してしまいましたが、キャプテンや外国籍選手も戻ってくれば「諦めの悪いチーム」がJ2の舞台でも台風の目になりうるかもしれません。



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さて・・・あと1チームはどこでしょう。

応援しているチームのサポだとしたらもうお分かりですね。



もっとも多くの新加入選手がピッチに立ったクラブは・・・




■1位:起用人数10名

レノファ山口 (関憲太郎、渡部博文、澤井直人、石川啓人、高木大輔、佐藤謙介、島屋八徳、草野侑己、岸田和人、梅木翼)


新加入選手を最も多く起用したのはレノファ山口FCでした。仙台でしっかりしたチーム作りをしていた渡邉晋監督が就任し16名の選手が加わった新生山口。昨年の課題であった守備は、実績のある関憲太郎渡部博文を中心にいきなりクリーンシートを達成。監督も「自分たちのミスからピンチを招くことはあったが崩されるシーンはなかった」と手ごたえを口にしていました。

最終盤には高木大輔のクロスから岸田和人が押し込み決勝点かというシーンもありました。(ハンドがありノーゴール)。昨年最下位からの巻き返しに向けてしっかり希望をみせた90分だったのではないでしょうか。


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以上が新加入選手起用数ランキングでした。


▼参考データ▼

全体でみると起用された選手のうち新加入選手の割合は38%。

途中投入選手では91人中49名の54%が新加入選手だったようです。

流れを変える意味でも新しい選手をベンチに「取っておいた」指揮官もいるのかもしれませんね。



それにしても山口―松本では一挙に18名の新加入選手がピッチ上で見られたことになります。逆に琉球―磐田では両チーム合わせて5名のみ。これだけでも指揮官の色やチーム事情が出ている感じがしますね。



まだ42試合のうち1試合を消化したのみですが、上記の選手たちは「全試合出場」への挑戦権を得たことになります。

シーズンが終わるとき誰が良い選択をしたと言われることになるのか。

昇格に導くヒーローか、躍進の象徴か、残留争いの救世主か。


サッカーのある週末が帰ってきた幸せを感じつつ、楽しんでいきたいと思います。




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